借地借家法って?

借地借家法とはどんな法律なのでしょうか。「借地」と「借家」の「法」とあるので、土地を借りるときと家を借りるときの法律といえそうです。その通り、借地借家法は土地・建物の賃貸借関係を規律する法律なのです。ですから、自分の所有する土地・家で暮らしている人でない限り、知らず知らずのうちにこの法律のお世話になっています。不動産屋に行き、アパートを借りたとします。賃貸借契約書にさまざまな記載がありますが、これは、借地借家法に則って定められた契約条項が記載されているのです。借地借家法に反する場合、その条項は無効となります。このため、とても身近でとても心強い法律といえます。

では、借地借家法は誰のための法律なのでしょうか。実は土地建物の賃貸借契約って民法で定められています。なぜさらに借地借家法が必要なのでしょうか。民法はわれわれ私人間の関係を規律する法律です。幾多の改正を経てきましたが基本的にはとても古い法律で一般的な事柄しか規律していません。古くて一般的な事柄しか定めていない民法をそのまま土地建物の賃貸借関係に適用するとあまりに借地人・借家人に不利になってしまいます。借地借家法は弱い立場にある借地人・借家人を守る法律なのです。

例えばマンションを借りて暮らしているとしましょう。民法上では、持ち主に返せと言われたら、三か月後には持ち主に返さなくてはいけません。しかし、マンションの賃貸借契約には借地借家法が適用されるため、持ち主のこんな勝手な主張は許されません。持ち主は立ち退きを要求する正当な事由、例えば建物を取り壊して駐車場にすることなどを主張しなければならず、さらに金銭の支払いも求められます。急にマンションを明け渡せって言われても新たな家探し、引っ越し、さらにそれらにかかる費用を考えると、民法の三か月は厳しいです。それを修正するのが借地借家法なのです。土地・家はわれわれの生活の基盤ですから、特別扱いがされています。借地借家法による民法の修正はこのような持ち主の契約解除請求の制限の他にもあり、多岐に亘ります。